ACERBIS VORTEXゴーグル レビュー|100% Racecraft 2との比較

久しぶりのバイクネタ。

普段、WR250Xでの通勤やツーリングでは、オフロードヘルメットとゴーグルを使用している。

これまでメインで使っていたのは、100%のRacecraft 2。

視界が広く、フィット感も悪くない。
長いこと使ってきたけれど、これといって大きな不満のないゴーグルだった。

しかし、さすがに長く使いすぎた。
間に少し他のゴーグルに浮気したりもしたが、使用感が気に入らず結局Racecraft2に戻ってきていた。

レンズを交換しながら約4年。フェイスフォームはすっかり変色し、スポンジもだいぶくたびれている。
ストラップも伸びてヨレヨレだ。

そろそろ新しいゴーグルが欲しい。

当初は同じ100%の上位モデル「ARMEGA」を考えていたのだけれど、
欲しかったカラーはメーカー欠品。
そして結構いい値段がする。

同じRacecraft2も含め検討している中、
偶々見つけて目を引いたのが
ACERBISのゴーグル 「VORTEX」だった。

最近になって売られ始めた物のようで、使っている人も見たことが無い。
一度気になると試してみたくなってしまう性が発動し、
気が付けばポチってしまっていた…。

今回は、実際に昼夜の通勤で使用した感想を、
これまで使っていたRacecraft 2やETHENのゴーグルと比較しながら紹介してみたい。

目次

ACERBIS VORTEXを選んだ理由

ACERBISと言えば、オフロードバイクの外装まわりや、プロテクターのブランド。
特に競技をやる人にとっては馴染み深いと思う。

今回購入したのは、White/Blueの232カラー。

Webikeのセールで、購入価格は13,701円だった。

同じタイミングでARMEGAは18,400円。約4,700円の価格差がある。

また、これまで使っていたRacecraft 2は本体がおよそ11,000円。
ミラーレンズは別売りで3,760円だったので、合計すると約14,760円になる。

購入時期やセール条件が異なるため単純な比較はできないけれど、
今回の購入条件ではVORTEXが最も安かった。

しかも、最初からミラーレンズが付属している。
これも購入を決めた理由の一つだ。

カラーについては、最後までTurquoise系と迷った。
ただ、せっかく格好いいゴーグルなのだから、黒いヘルメットに装着したときにしっかり目立つ色がいい。

……というのは半分くらい後付けで、単純にWhite/Blueが一番好みだった。
趣味の道具なんだから、それでいいと思う。

外観と付属品。とにかくデカい

箱から取り出して、最初に思った。

デカい。

Racecraft 2と並べてみても、VORTEXの方が明らかに大きい。

特に目立つのが、左右に大きく張り出したアウトリガーだ。
レンズ自体もかなり大きく、全体的にゴツい。

普段使用しているZEALOT MadJumper2に装着してみると、黒いヘルメットに白と青のフレーム、ブルーミラーがよく映える。

見た目については、かなり気に入っている。
大型のアウトリガーも相まって、どことなく近未来的な雰囲気もある。

ちなみに、MadJumper2に装着する際にはノーズガードが干渉したため、取り外して使用している。

付属品は収納用のポーチとレンズクリーニング用のクロスのみ。

必要最低限といったところだろうか。
Racecraft 2にはティアオフフィルムも付属していたので、少し寂しく感じる。

スポンジは三層になっていて、厚みもしっかりある。
ベンチレーションの面積も大きい。
鼻に当たる部分は立体的で凝った造りになっていた。

視界は必要十分。でもRacecraft 2には及ばない

VORTEXのレンズは大きい。
だから視界も相当広いのだろうと思っていたのだけれど、実際に装着してみると少し意外だった。

Racecraft 2の方が明らかに視界が広い。

VORTEXはフレームの存在感が強く、特にRacecraft 2から交換した直後はその違いを感じる。
とはいえ、VORTEXの視界が狭いわけではない。

実際に公道を走ってみても、死角が多くて怖いとか、周囲の確認がしにくいとか、そういった不満はなかった。
必要十分な広さは確保されていると思う。

では、なぜレンズの大きいVORTEXの方が視界が狭く感じるのか。
二つを上から比較すると、なんとなく理由が分かる。

VORTEXはレンズが立体的に成形されていて、ゴーグルそのものにもかなり奥行きがある。
対してRacecraft 2は比較的薄く、レンズが目に近い
(フレームの張り出しがあるため厚く見える)。

単純なレンズ面積だけでなく、
目からレンズまでの距離や、顔側の開口部の形状が実際の視野に大きく影響しているのだと思う。

そして、もう一つ気になったのがティアオフ用のピン。
VORTEXはこのピンが金属製で、レンズ裏からビスによって固定されている。

なかなか豪華な作りなのだけれど、これが結構視界に入る。

対するRacecraft 2のティアオフピンは透明な樹脂製で、位置もかなり視界の端。
装着すると、ほとんど存在を意識しない。

こういった細かい部分も含めて、Racecraft 2は「ゴーグルそのものを意識させない」設計が上手かったのだと思う。

VORTEXの視界が狭いというより、

Racecraft 2が広すぎる。

今のところ、この表現が一番しっくりくる。

ブルーミラーレンズは予想以上に明るい

今回ゴーグルを選ぶうえで、かなり重視したのがレンズの明るさだった。

僕の場合、用途の大半は通勤。
当然、朝だけでなく夜も走る。

格好良さではミラーレンズが欲しい。
でも、暗すぎるレンズは困る。

これまで使っていたRacecraft 2のグリーンミラーは、可視光線透過率33%±5%。
内側から覗くと、マゼンタ系のレンズカラー。

決して明るいレンズではないものの、明るい市街地や主要道路であれば、個人的には不満なく使用できていた。

VORTEXのブルーミラーレンズを内側から覗いてみると、意外にも黄色からオレンジ系の色をしている。

実際に晴れた日中に使ってみると、かなり明るい。
体感ではRacecraft 2のグリーンミラーよりも明るく感じるほどだった。

その代わり、強い日差しの眩しさを抑える能力については、Racecraft 2の方が高く感じた。

では、肝心の夜間はどうか。
仕事帰りに実際に使ってみたところ、明るい市街地や主要道路では、それほど不便を感じなかった。
体感的な明るさはRacecraft 2のグリーンミラーと大差ない。

対向車のヘッドライトについても、眩しさを軽減してくれる感覚があった。
昼夜の通勤で同じミラーレンズを使いたかった僕としては、嬉しい結果だった。

ただし、これはあくまで個人的な使用感だ。

街灯のない道路や真っ暗な林道では、視認性が大きく落ちる。
明るい市街地で使用できたからといって、夜間の安全性が確保されるわけではない。
夜間や暗所での使用にはクリアレンズが適していると思う。

日中の内面反射は、思った以上に気になる

今回VORTEXを使っていて、最も気になったのがレンズの内面反射だった。

晴れた日中、前方から太陽光を受けると、レンズの内側に白っぽい反射が発生することがある。
単に視界が暗くなったり、曇ったりするわけではない。

視界に薄い白い膜が重なるような、あるいは白飛びしたような感覚だ。

特に気になったのが、日向と日陰を繰り返す場面。
光の当たり方によって反射の位置や強さが変化するため、視界が明滅するように感じられる。

これが思いのほかストレスになる。

正午頃の走行でも同様の現象は確認できたが、特に顕著だったのは朝の通勤時だった。
太陽が真正面にある場合だけでなく、斜め前方から日差しを受ける状況でも発生する。

原因は断定できないものの、個人的にはレンズ内面への光の反射が関係しているのではないかと考えている。
実際にレンズを取り外して確認すると、外側だけでなく内側にも若干ミラーのような反射が見られる。

加えて、今回購入した232カラーはフレーム内側にも明るい色が使われている。
こうした要素が複合的に影響しているのかもしれない。

ただし、これはあくまで推測だ。
他のカラーやミラーレンズ以外の仕様でも同じ現象が発生するかは分からない。

また、夜間走行ではこの症状はほとんど気にならなかった。

視界が完全に遮られるようなものではないものの、走行中に繰り返し発生するため、個人的には無視できない欠点だと感じている。
Racecraft 2ではここまで気になった経験がなかっただけに、非常に惜しい部分だ。

フィット感は少しタイト

フィット感については、もちろん顔の形によって大きく変わる。

僕の場合、装着するとゴーグルの左右が顔へ強めに当たっているように感じた。

VORTEXは立体的なレンズを採用していることもあってか、全体的に剛性感が高い。

立体成型されたレンズ。厚みもあり、しっかりした造り。

そのため、比較的幅が広く平面的な顔の場合、ゴーグルの曲率と顔の形が合わず、左右に圧迫感が出る可能性がある。
約1時間連続で使用してみたところ、圧迫感こそあったものの痛みが出るほどではなかった。
ただし、それ以上の長時間使用でどうなるかは今のところ分からない。
新品なので、フェイスフォームが馴染んでくれば多少改善する可能性もある。

Racecraft 2でも似たような当たり方はするものの、こちらはフレームが比較的柔らかく、レンズもVORTEXほど立体的ではない。
そのためか、ストラップを締めるとゴーグル側が顔に沿ってくれるような感覚がある。

ちなみに、これまで使った三つの中でフェイスフォームの肌触りだけならETHENが一番好きだった。

視界は一番狭い。
雨が降ると上部のベンチレーションから水が入ってくる。
でも、顔当たりだけは最高。

なかなか完璧なものはない。

曇りは今のところ一切なし

昼夜の通勤で使ってみた範囲では、レンズの曇りは一切発生しなかった。

ただし、使用した日は晴天。
気温も20℃程度と、人間にとってもゴーグルにとってもかなり快適な条件だった。

本当の評価は、雨天や気温の低い冬場になってからだと思う。

特に通勤では雨の中を走ることもある。

この辺りについては、今後使いながら追記したい。

ストラップは少し滑りやすい

細かいところでは、ストラップの滑り止めが少し弱いように感じた。

もちろんVORTEXにも滑り止め自体は付いている。
ただ、Racecraft 2やETHENと比較すると、ヘルメットの表面に対して若干滑りやすい。
普通に走っていて困るようなレベルではないものの、比較すると違いは感じる。

そして、VORTEXの巨大さゆえの思わぬ問題もあった。

ヘルメットの着け外しなどで一時的にゴーグルをアイポートの上へずらそうとすると、MadJumper2のバイザーと干渉する。
頑張って載せても、ずり落ちてくる。

これは購入前にはまったく考えていなかった。
ゴーグルが大きいことには、こんな弊害もあるらしい。

メガネとの併用について

メガネユーザーの場合、ここも気になると思う。

VORTEXはOTG対応とされているものの、
実物を見る限り、メガネのツルを逃がすための分かりやすい切り欠きなどは見当たらない。

一方で、目からレンズまでの距離はかなりある。
そのため、形状によってはメガネを収めるスペースが確保できるのかもしれない。

ただし、僕自身はメガネを装着して確認したわけではない。
メガネとの併用を前提に購入する場合は、実際に試着して確認することをおすすめする。

価格を考えると、かなり魅力的

僕がWebikeのセールで購入した価格は13,701円だった。
同じタイミングでARMEGAは18,400円。
約4,700円の差がある。

さらに、これまで使っていたRacecraft 2は本体がおよそ11,000円。
僕が使っているミラーレンズは別売りで3,760円なので、同じようにミラーレンズ仕様にすると合計約14,760円になる。

購入時期やカラー、セールによって価格は変わるので単純比較はできないけれど、今回僕が購入した条件では、VORTEXには明確な価格的メリットがあった。

最初からミラーレンズ仕様で13,701円。
ARMEGAほど高くなく、Racecraft 2に別売りミラーレンズを追加するよりも安い。

今回VORTEXを選んだ大きな理由の一つだ。

まとめ Racecraft 2ほど洗練されてはいない。でも、ちゃんと良いゴーグル

数日使ってみた現時点での感想を一言にすると、

Racecraft 2ほど洗練されてはいない。でも、ちゃんと良いゴーグル。

これが一番しっくりくる。

Racecraft 2と比較すると、視界の広さ、顔への馴染み方、ストラップのグリップ、ティアオフピンの処理など、細かい部分で100%の作りの上手さを感じる。

Racecraft 2は、装着したときにゴーグルそのものの存在を意識させない。

対してVORTEXは、巨大なレンズ、大型アウトリガー、立体的で剛性の高い作り、そして金属製のティアオフピンまで含めて、とにかく存在感が強い。
良くも悪くも。

特に日中の内面反射については、明確な欠点だと感じている。
視界が白っぽく明滅する感覚は、通勤中でも少なからずストレスになる。
この部分については、今後レンズを交換する機会があれば、ミラーレンズ以外の仕様とも比較してみたい。

一方で、視界そのものは必要十分に広く、1時間程度の使用ではフィット感にも大きな問題はなかった。
曇りも今のところない。
そしてブルーミラーは思った以上に明るく、明るい市街地では夜間でも使用できた。
何より、見た目が気に入っている。

細かな惜しさはある。

それでも13,701円という購入価格まで含めて考えれば、個人的には十分満足できるゴーグルだった。

あとは雨天時の性能。
以前使っていたETHENは、雨が降ると上部のベンチレーションから盛大に水が入ってきた。
VORTEXが同じ轍を踏まないことを願いたい。

雨天で使用する機会があれば、この記事にも改めて追記しようと思う。

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