自転車通勤をしていて、どうしても気になることがあった。
背中の蒸れだ。
僕は普段、グラベルロードのYOELEO G21で片道約19kmを通勤している。

これまではmont-bellのサイクールパックを使用していたのだけれど、どれだけ通気性を考えたバックパックでも、背中に密着する以上はどうしても汗をかく。
夏場はもちろん、冬場でも会社に着く頃には背中が汗で蒸れていることがあった。
それに、通勤用の荷物は意外と多い。
財布や鍵、着替え、昼食、雨具、救急用品などを詰め込むと、バックパックは結構な重量になる。
じゃあ、車体に荷物を固定してしまおう。
そんなわけで、愛車にリアキャリアを取り付け、パニアバッグを導入することにした。
今回購入したのは、Hyclineの防水サイドパニアバッグ。
容量は約25L、拡張時には約28Lという大容量モデルだ。
そして何より驚いたのが、その価格。
なんと2個セットで8,091円。
今回は、この少々怪しい価格設定のパニアバッグを実際に通勤で使ってみたので、使い勝手や走行感覚、良かった点と気になった点を紹介していこうと思う。
Hyclineのパニアバッグを選んだ理由
当初、パニアバッグを探していたときに候補に挙がったのが、mont-bellのドライサイドバッグ20だった。
容量や防水性、メーカーへの信頼感を考えれば、十分魅力的な製品だと思う。
ただ、一つ気になったのが収納構造。
僕の場合、通勤中に財布や鍵、ワイヤレスイヤホンなどを出し入れする機会がある。
メイン収納が大きいだけのバッグだと、そのたびに開け閉めするのが面倒そうだった。
できれば、すぐにアクセスできる小物用のポケットが欲しい。
そんな条件で探していたところ、見つけたのがHyclineのパニアバッグだった。
この製品はメイン収納とは別に外側のポケットが設けられている。
しかもロールトップ式で、防水性にも配慮された構造。
容量も十分すぎるほど大きい。
そして何より、価格が妙に安かった。
単品より2個セットの方が安い!?
僕が購入したときのAmazonの価格は、単品が15,027円。
一方、2個セットは8,091円だった。
……どういうこと?
単品より2個セットの方が安いどころか、ほとんど半額ではないか。
価格設定の間違いなのか、何らかのセールだったのかは分からない。
ただ、実際に注文してみたところ、きちんと2個届いた。
1個あたりに換算すると約4,046円。
この価格なら、仮に多少の不満があったとしても納得できるのではないか。
そんな気持ちもあって購入に踏み切った。

※価格は購入時のもの。現在の販売価格とは異なる可能性があります。
Hyclineパニアバッグの基本情報
今回購入した製品の概要は以下の通り。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| メーカー | Hycline |
| タイプ | ロールトップ式サイドパニアバッグ |
| 容量 | 約25L、拡張時約28L |
| 重量 | 約1kg/個(実測) |
| 購入価格 | 2個セット8,091円 |
| 収納 | メイン収納+外側ポケット |
| 付属品 | 着脱式ショルダーベルト,フックアタッチメント |
| 固定方式 | 上側フック+下側固定フック |
※容量は購入時に確認した製品情報、重量は実際に測定した値です。
思ったよりしっかりした作り
実物を手に取ってみて、最初に感じたのは意外なほどしっかりしているということ。
この価格なので、もっと安っぽい製品を想像していたのだけれど、見た目や質感は悪くない。
バッグ本体は厚みのある素材で作られていて、簡単に型崩れしそうな印象はない。
キャリアに取り付ける面には、内側に樹脂製のプレートまで入っている。
もちろん、長期間使ったときの耐久性まではまだ分からない。
それでも、少なくとも届いた時点での印象は良好だった。
また、ロゴや側面には反射プリントが施されている。
夜間の通勤で後方や側方からの視認性に配慮されているのは、地味ながら嬉しいところだ。


重量は実測約1kg
購入前には重量について少し勘違いしていた。
当初は片側約2kgあるのではないかと思っていたのだけれど、実際に測ってみると約1kgだった。

それでもバッグとしては決して軽量ではない。
ただし、この大容量と頑丈そうな作り、防水性を考えると、ある程度の重量増加は仕方ない部分だと思う。
軽さを最優先する製品というより、積載量と実用性を重視したパニアバッグという印象だ。
25Lの大容量 収納力は十分すぎる
実際に使ってみて、まず満足したのが収納力だ。
容量は通常時で約25L。
通勤用としては、正直かなり大きい。
これまでバックパックに詰め込んでいた着替えや昼食、雨具などを収納しても、十分な余裕がある。
また、メイン収納は比較的スクエアな形状になっている。
そのため、衣類だけでなく、弁当や箱状の荷物なども入れやすい。
丸みの強いバッグと比べて、内部の空間を無駄なく使いやすいと感じた。
外ポケットが想像以上に便利
個人的に気に入っているのが、外側に設けられたポケットだ。
ここには財布、キーケース、ワイヤレスイヤホンのケースなどを収納している。
メイン収納を開かずに小物を取り出せるので、使い勝手が非常に良い。
特にロールトップ式のバッグは、メイン収納を開ける際に巻いてある口を広げる必要がある。
防水性のためには合理的な構造だけれど、頻繁に開閉するには少し手間が掛かる。
だからこそ、独立した外ポケットの存在がありがたい。
ただし、外ポケットにマチは無いため、収納できる物は厚みの無い物に限られる。
当初から外ポケット付きの製品を探していたけれど、実際に使ってみて、その判断は正解だったと思う。

GORIX GRR681への取り付け
今回、パニアバッグを取り付けたのは、以前G21に装着したGORIXのリアキャリア「GRR681」。

キャリア自体の取り付けについては、別の記事で紹介している。

着脱は非常に簡単
バッグの取り付け方法はシンプルだ。
まず、上側のメインフックをキャリアのパイプに引っ掛ける。
続いて、下側のフックの位置を調整し、キャリアに固定する。
基本的にはこれだけ。
取り外す際は、下側のフックを解除してから、メインフックのハンドルを引く。
すると上側のフックが解除され、そのままバッグを持ち上げて取り外すことができる。
慣れてしまえば、着脱にそれほど時間は掛からない。
通勤先でバッグを取り外して持ち運ぶことを考えると、これは大きなメリットだと思う。


キャリアのパイプが細く、フックに遊びがあった
ただし、GRR681との組み合わせでは少し問題があった。
キャリアのパイプ径に対して、バッグ側のフックが大きいのだ。
一応パイプの径に対してフックを微調整するためのアタッチメントは付属しているが、
それはフックを大きくする方向でしか使えない。
そのため、そのまま取り付けると、フックの内側にかなりの遊びができてしまう。
これでは走行中にバッグがガタついたり、フックとキャリアが擦れて摩耗したりする可能性がある。
そこで、キャリアのパイプにφ8×10mmのスパイラルチューブを巻き付けてみた。

パイプの外径を実質的に大きくすることで、フックとの隙間を調整するという方法だ。
これによって、バッグを取り付けたときの遊びを減らすことができた。
ただし、スパイラルチューブは専用の固定部品ではない。
長期間の使用によって潰れたり、ずれたり、摩耗したりする可能性もある。
そのため、今後も状態を確認しながら使用するつもりだ。
また、バッグのフックがキャリアに接触する部分については、長期的な摩耗が少し気になっている。
バッグ自体は頑丈そうだけれど、擦れが集中する部分から傷んでしまう可能性もあるので、定期的に確認していきたい。
リュックを背負わない通勤は、想像以上に快適だった
さて、肝心の使い心地について。
結論から言うと、背中の蒸れはかなり軽減された。
これまでは通勤中、バックパックが背中に密着していた。
どれだけ通気性の良い構造でも、運動中に背中を覆っている以上、汗がこもることは避けられない。
しかし、荷物をパニアバッグへ移してしまえば、当然ながら背中には何もない。
これが想像以上に快適だった。
特に僕は通勤でも比較的しっかりペダルを回すので、背中の蒸れがなくなる恩恵は大きい。
また、荷物の重量を自分の肩や腰で支える必要がなくなることもメリットだ。
もちろん、その重量が消えるわけではない。
今度は自転車が荷物を運ぶことになる。
ただ、身体に直接荷重が掛からないというだけでも、快適性は大きく変わると感じた。
片側に5kg積んで走ってみた
通勤では、基本的に片側のパニアバッグを使用している。
実際に片側へ約5kgの荷物を積んだ状態で走ってみた。
この状態では、さすがに重量を感じる。
特に分かりやすいのが、自転車を手で押しているときだ。
車体の片側、しかも後方に重量が集中するため、何も積んでいないときとは明らかにバランスが違う。
ただし、実際に乗って走り始めると、そこまで大きな違和感はなかった。
直進しているときには、荷物の重さが常に気になるというほどではない。
坂道やダンシングでは違いが出る
一方で、坂道やダンシングでは違いを感じた。
特にダンシングでは、自転車を左右へ振る動作が重くなる。
車体後方の片側に荷物があるので、当然といえば当然だ。
普段の軽快な車体の振り方とは少し感覚が変わる。
また、パニアバッグは車体の側面へ大きく張り出す構造なので、空気抵抗の増加も気になるところ。
横風を受ける面積も増えるため、風の強い日には煽られやすくなる可能性がある。
ただし、この点についてはまだ定量的な比較を行っていない。
実際にどの程度速度へ影響するのか、どれくらい横風の影響を受けるのかは、今後使いながら確認していきたい。

重い荷物は左右に振り分けたい
片側5kgの積載を試してみて感じたのは、荷物が重い場合には左右に振り分けた方が良さそうだということ。
左右に重量を分散させれば、片側だけに荷重が集中する状態を避けられる。
キャリアやフレームへの負荷という点でも、極端な片側積載を避ける意味はあると思う。
ただし、左右に分けたからといって、積載できる総重量が増えるわけではない。
バッグ自体が大容量なので、ついつい荷物を詰め込みたくなるけれど、キャリアとフレーム双方の許容荷重を超えないことが重要だ。
特に僕のG21については、フレーム側のリアキャリア最大積載重量をまだ確認できていない。
そのため、重い荷物を積む際には慎重に判断したい。
防水性と日常での使いやすさ
このバッグの魅力の一つが、防水性だ。
ロールトップ式の開口部を備えていて、雨天時の使用を想定した構造になっている。
これまで使っていたバックパックでは、雨が降るとレインカバーを取り付ける必要があった。
しかし、このバッグなら基本的にカバーを別途用意する必要がない。
急な雨でも、中身が濡れることを過度に心配せずに済むのはありがたい。
もっとも、耐水性能を測定したわけではないし、長時間の豪雨や水没に対する性能まで確認したわけではない。
電子機器など、絶対に濡らしたくないものについては、必要に応じて追加の防水対策をした方が安心だと思う。
使って分かった不満点
ここまで良いところを中心に紹介してきたけれど、もちろん気になる点もある。
1. 通勤用としては少し大きすぎる
25Lという容量は非常に便利だけれど、毎日の通勤だけを考えると、正直少し大きい。
荷物を入れても余裕があるのは良いことだけれど、その分バッグ自体が大きく、車体の横にも張り出す。
積載量より軽快さを重視する人には、もう少し小型のバッグの方が合っているかもしれない。

2. バッグ自体がやや重い
実測約1kgという重量も、気になるところ。
ただし、これは頑丈そうな構造や防水性、大容量とのトレードオフでもある。
僕の場合は、軽さより実用性を重視して選んだので、ある程度納得している。
3. 内側が黒く、奥の荷物が見えにくい
これは実際に使ってみて気づいた不満点だ。
メイン収納の内側が真っ黒なので、底の方に入れた荷物が見えにくい。
しかもバッグ自体が深い。
明るい場所ならまだしも、夜間は中の荷物を探すのがかなり大変だと思う。
スマートフォンのライトなどが必要になる場面もありそうだ。
内装が明るい色だったら、もう少し使いやすかったかもしれない。
4. ショルダーベルトが邪魔になりやすい
このバッグには、取り外し可能な肩掛け用ショルダーベルトが付属している。
自転車から外したあとに持ち運ぶ際には便利そうだ。
ただ、使わないときに付けたままにしておくと、結構邪魔になる。
走行中に垂れ下がって車輪などへ接触するのも避けたいので、使用しないときは外しておいた方が良さそうだ。
5. 長期的な摩耗が少し心配
最後に、耐久性について。
バッグの素材自体はしっかりしている印象だけれど、キャリアと接触する部分の摩耗が気になっている。
特に、走行中の振動で同じ部分が繰り返し擦れると、いずれ生地が傷んでしまうかもしれない。

この点については、今後も使用を続けながら確認していきたい。
まとめ:価格を考えれば、かなり満足度の高いパニアバッグ
今回はHyclineの25L防水パニアバッグを紹介した。
実際に使ってみて感じたのは、価格以上に実用的な製品だということ。
25Lの大容量、便利な外ポケット、簡単な着脱、防水性に配慮された構造。
そして、想像していたよりもしっかりした作り。
特に、背中の蒸れから解放されたことは、毎日の自転車通勤において大きなメリットだった。
一方で、バッグ自体の重量や大きさ、片側に重い荷物を積んだときの車体挙動など、注意したい点もある。
また、キャリアとの接触部分の摩耗や、長期的な耐久性については、今後も確認していく必要がある。
それでも、僕が購入したときの価格は2個セットで8,091円。
1個あたり約4,046円ということを考えると、かなり満足度の高い買い物だった。
単品より2個セットの方が安いという、謎の価格設定は今でもよく分からないけれど。
もし値付けの間違いではないのなら、コストパフォーマンスは相当高いと思う。
僕のG21も、50Cのグラベルタイヤにリアキャリア、そして今回のパニアバッグと、どんどん実用車としての完成度が高まってきた。
ロードバイクらしい軽快さは少しずつ失われているのかもしれない。
それでも、荷物を背負わず、快適に通勤できるというのは、それ以上に価値があることだと思う。
通勤用高速多目的車G21、まだまだ進化は止まりそうにない。
それでは、また。

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