TLRの空気圧管理が面倒すぎてClikValveを導入。仏式バルブから交換したら想像以上に快適だった。

この記事の概要

この記事は、グラベルバイクを50Cタイヤ+チューブレスレディ(TLR)化したあと、
日常的な空気圧管理を少しでも楽にするために
「Clik Valve」を導入した記録です。
※価格や製品仕様は2026年8月時点のものです。

目次

TLR化して快適な乗り心地。でも、ひとつ面倒なことが増えた

先日、通勤に使っているYOELEO G21のタイヤを、
Panaracer GRAVELKING X1 700×50Cへ交換し、TLR化した。

50Cというかなり太めのタイヤにしたものの、実際に走ってみると予想以上に軽快。
それ以上に、荒れたアスファルトや段差をほとんど気にせず走れる快適性が素晴らしく、通勤用としてかなり気に入っている。

ただし、TLR化してひとつだけ面倒に感じるようになったことがある。

空気圧管理だ。

今回の50Cでは前後2bar前後という低めの空気圧で運用している。
チューブ入りの細いタイヤを使っていた頃以上に空気圧の変化が乗り味に影響するので、出発前に空気圧を確認したり、少しだけ補充したりする機会が増えた。

そこで地味に気になり始めたのが、仏式バルブの一連の操作だった。

仏式バルブの空気入れ、意外と手順が多い

これまで使っていた一般的な仏式バルブの場合、僕の空気入れの流れはこんな感じだった。

  1. バルブを作業しやすい位置へ持ってくる
  2. バルブキャップを回して外す
  3. バルブ先端のネジを緩める
  4. 先端を一度押して固着を取る
  5. ポンプヘッドを差し込む
  6. ポンプヘッドのレバーをロックする
  7. ポンピングする
  8. レバーを解除する
  9. ポンプヘッドを抜く
  10. バルブ先端のネジを締める
  11. バルブキャップをねじ込む

もちろん、これ自体は昔から当たり前にやってきた作業だ。
たまになら別に何とも思わない。

でもTLR化して、出発前にこまめに空気圧を見るようになると話が変わってくる。

「毎回これやるの、ちょっと面倒だな……」

しかもチューブレスの場合、バルブ内部にはシーラントが存在する。

バルブ位置によってはシーラントが逆流してきたり、ポンプを外した瞬間に少量吹き出したりすることもある。
実際、TLR化直後はそのあたりを結構気にしながら空気を入れていた。

そこでもう少し空気を入れる作業が楽にならないかと、
見つけたのが「Clik Valve」だった。

Clik Valveとは?

ClikValveは、従来の仏式(Presta)バルブなどで感じるポンプ接続の煩わしさを減らすために作られた、
クイックコネクト式のバルブシステム。

今回購入したのは、既存の仏式バルブステムをそのまま使い、
先端のバルブコアだけをClik Valveへ交換するタイプのスターターキット。

購入価格はAmazonで3,190円(2026年8月時点)。

中身は主に、

・Clik Valveコア ×2
・ダストキャップ ×2
・ポンプ用アダプター
・バルブコア交換用ツール

という構成。

公式情報では、取り外し可能な仏式バルブコアを持つバルブステムやチューブレスバルブに対応している。

つまり、対応するバルブであればバルブステムそのものを交換する必要はない。

今使っているチューブレスバルブから仏式のコアだけ外して、
Clik Valveコアをねじ込めばいい。

これはかなりありがたい。

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交換作業はかなり簡単

交換そのものは拍子抜けするくらい簡単だった。

基本的な作業は、

  1. タイヤの空気を抜く
  2. 既存の仏式バルブコアを外す
  3. Clik Valveコアを取り付ける
  4. ポンプ側に付属アダプターを取り付ける
  5. 再び空気を入れて漏れがないか確認する

これだけ。

前後交換して再度空気を入れるところまで含めても、30分はかからなかった。

ただし、実際に作業して気になったところもいくつかある。

まず、僕が使っているバルブとの組み合わせでは、
元の仏式バルブコアよりClik Valveコアをねじ込むときに少しトルクが必要に感じた。

専用のコアツールも付属しているのだが、個人的にはこれが少し使いにくい。

そしてもうひとつ。

チューブレスバルブのコアを交換する場合、
既存コアを外す際にバルブステム本体を一緒に緩めないよう注意した方がいい。

僕はうっかりバルブ本体ごと緩めてしまい、

交換後に空気を入れたところ、バルブの根元からPanaracerの紫色のシーラントが少し出てきた。

「やっちまったか?」

と一瞬焦ったが、リム外側のバルブナットを増し締めしたところ漏れは収まった。

TLRでコア交換する人は、作業後にバルブステムの固定も確認しておくことをおすすめする。

普通のフロアポンプも付属アダプターでそのまま使えた

僕が普段使っているフロアポンプは、PanaracerのBFP-04AGA3-B。

エアゲージ付きの一般的なフロアポンプで、米式・仏式の両方に対応している。

今回購入したキットにはポンプ用アダプターが付属しているので、それをポンプヘッドに取り付けた。

僕は今のところアダプターを付けっぱなしにしている。

これで今まで使っていたポンプが、そのままClik Valve対応になった。

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実際に使うと笑うくらい簡単

交換後、初めて空気を入れてみる。

バルブキャップを引っ張って外す。回す必要が無いからこれも楽だし早い。

ポンプヘッドをバルブへ押し込む。少し差し込むだけでカチッとロックされる。

空気を入れる。

終わったらポンプヘッドを引っ張って外す。

キャップを押し込む。

以上。

……終わり?

本当にこれだけだった。

仏式のように先端の小さなネジを緩める必要もない。
ポンプヘッドのレバーを起こしてロックする必要もない。

押し込んで、空気を入れて、引き抜く。

名前通り「Clik」である。

仏式とClik Valve、空気入れの手順を比較すると差が分かりやすい

従来の仏式では、

キャップを回して外す ↓
先端のネジを緩める ↓
一度押して固着を取る ↓
ポンプヘッドを差し込む ↓
レバーをロック ↓
ポンピング ↓
レバー解除 ↓
ポンプヘッドを抜く ↓
先端のネジを締める ↓
キャップをねじ込む

だった。

Clik Valveでは、

キャップを引っ張って外す ↓
ポンプヘッドを差し込む ↓
ポンピング ↓
ポンプヘッドを抜く ↓
キャップを押し込む

これだけに簡略化される。

文章にすると余計に差がすごい。

一回の作業で短縮できる時間なんて、せいぜい数十秒だと思う。

でも、自転車に乗るたびに繰り返す作業だからこそ、この数十秒と手間の差がかなり大きい。

個人的にはTLRとの相性がものすごく良いと思う

Clik Valveについて調べると、クリンチャー+チューブで仏式から交換したレビューが多く見つかる。

もちろんそれでも便利だと思う。間違いなく。

ただ、実際に使ってみて個人的に強くおすすめしたいのはTLRユーザーだ。

理由は単純で、

「TLRは空気圧をこまめに管理する機会が多いから」

そしてもうひとつ。

シーラントが入っているからだ。

通常の仏式バルブでは、ポンプを接続するたびにバルブ先端を操作する。
シーラントがバルブ側へ回っていると、そこでシーラントが付着したり、ポンプを外したときに少し吹き出したりする。

そのため僕は、

「バルブを上にして……」 「少し時間を置いてシーラントを落として……」
「ポンプ外すときに飛ばないかな……」

などと妙に気を使っていた。

Clik Valveにしてからは、キャップを外してポンプを押し込むだけ。

少なくとも日常的な空気補充については、チューブレス特有の面倒臭さがかなり減った。

これは想像していた以上に大きなメリットだった。

空気の入り方も軽く感じる

これは厳密に測定したわけではなく、あくまで僕の体感になる。

Clik Valveへ交換後、フロアポンプで空気を入れたときのポンピング抵抗が少し軽くなったように感じた。

公式ではClik Valveは従来の仏式より高い空気流量を特徴としており、
チューブレス用途も意識された設計になっている。

今回の僕の環境でも、少なくとも「空気が入りにくい」という印象はまったくない。

むしろ50Cの大容量タイヤへ空気を入れる用途では、この高流量という特徴も相性が良さそうだ。

デメリット

価格は正直ちょっと高い

便利なのは間違いない。

ただ、購入時の3,190円という価格を見た瞬間は、

「バルブコアに3,000円か……」

とは思ってしまった(笑)

単純な仏式バルブコアの交換部品として考えれば明らかに高価だ。

ただし、実際に使ってみると僕の場合はメリットの方が遥かに大きかった。

通勤で頻繁に自転車へ乗り、出発前には毎回TLRタイヤの空気圧を確認する。

その小さな面倒が毎回なくなると考えれば、個人的には十分払う価値があったと思っている。

空気を抜くのは逆に少し面倒

空気を「入れる」ことに関しては非常に簡単なClik Valveだが、
逆に空気を抜くのは少しやりにくい。

少なくとも今回購入したものでは、指で簡単に押せる仏式バルブのようにはいかなかった。

内部のピンを細い工具などで押す必要がある。

普段の空気圧調整で少し抜きたい場合や、タイヤ交換などで完全にエアを抜きたい場合には、仏式の方が直感的で楽だと思う。

頻繁に空気を入れる僕の使い方ではメリットの方が圧倒的に大きいが、ここは一応知っておいた方がいい

専用アダプターを忘れたら終わり? → 仏式ポンプヘッドでもいける

Clik Valveへ交換すると気になるのが、

「出先で専用アダプターを忘れたら空気を入れられないのでは?」

という問題。

結論から言えば、僕の環境では普通の仏式ポンプヘッドでも空気を入れられた。

Clik Valve自体が一般的な仏式ポンプヘッドとの互換性を考慮して作られているため、
専用アダプターが絶対にないと何もできないというわけではない。

試しに普段携行しているPanaracerの小型携帯ポンプでも試してみた。

結果、こちらも仏式側のヘッドで普通に空気を入れることができた。

ただし、専用アダプター使用時と比べるとポンピング抵抗は少し大きく感じた。

緊急時にはそのまま使える。
でも快適に使うなら専用アダプターがある方がいい。

付属アダプター自体はかなり小さいので、僕は携帯ポンプと一緒にアダプターも持ち運ぶつもりだ。

こんな人にはかなりおすすめ

実際に使ってみて、特に相性が良いと思うのは、

・チューブレス/TLRで運用している
・低圧タイヤを使っていて空気圧をこまめに調整する
・通勤などで自転車に乗る頻度が高い
・仏式バルブの小さなネジやポンプレバー操作が面倒
・シーラントによるバルブ周辺の汚れや逆流が気になる

こんな人。

反対に、たまにしか空気を入れない人なら、3,000円前後を払ってまで交換するメリットは小さいかもしれない。

Clik Valveは走行性能を上げてくれるパーツではない。

軽量化できるわけでもないし、これを付けたから速く走れるわけでもない。

でも、自転車に乗る前に必ず触る場所の扱いが楽になる。

こういうパーツは、毎日使う道具としての自転車ではかなり満足度が高い。

まとめ TLRの「地味に面倒」をかなり減らしてくれた

50CのGRAVELKING X1をTLR化して、G21は以前より圧倒的に快適になった。

一方で、空気圧管理という新しい面倒も増えた。

Clik Valveは、その面倒をかなりシンプルにしてくれた。

キャップを外す。 ポンプを挿す。 空気を入れる。 抜く。 キャップを戻す。

たったこれだけ。

3,190円という価格は決して安くない。

空気を抜くときは少し面倒だし、交換時にはチューブレスバルブのステムを緩めないよう注意も必要。

それでも、僕は交換して良かったと思っている。

特にTLRで空気圧をこまめに管理している人にとっては、

「空気を入れる」

という何でもない作業が、想像以上に楽になる。

派手なカスタムではない。

見た目もほとんど変わらない。

でも毎回自転車に乗る直前、確実に「あ、楽だな」と思える。

こういう小さな改善こそ、日常的に使う自転車では結構大事なのかもしれない。

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